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取扱業務
当事務所が最近担当した事件
- 札幌地裁平成１９年１１月２１日判決
掲載文献：判例タイムズ１２７４号２１４頁
喘息予防・管理ガイドライン2003では、ステロイド薬の投与を優先するとされているものの、ガイドラインはあくまで治療の際の一般的な指針を示したものにすぎず、喘息治療薬の選択に関し、医師が当該患者の症状等に照らしてこれと異なる薬剤を禁止することを一切禁止する趣旨ではないと解すべきであるとしてテオドールの処方に過失はないとしたが、同薬の副作用として不整脈が発言する可能性がある旨の説明を怠った過失有りとして、医療機関に慰謝料１００万円と弁護士費用１０万円の損害賠償義務を認めた事例。 - 札幌地裁平成２４年９月５日判決
掲載文献：判例時報２１６９号５１頁
下腹部痛及び呼吸苦を訴えて救急車で搬入されて入院後大動脈解離で死亡した患者に対して胸腹部造影ＣＴ検査を怠った過失があり、その過失と患者の死亡との間の相当因果関係は認められないが、検査を行っていれば、患者が死亡時点において生存した相当程度の可能性は認められるとして医療機関に慰謝料４００万円と弁護士費用４０万円の限度で損害賠償義務を認めた事例 - 札幌地裁平成２６年９月１７日判決
掲載文献：医療判例解説Vｏｌ０５３ ２０１４年１２月号２頁
適切な検査の実施や転送義務を怠った結果、患者が解離性大動脈瘤破裂により死亡したとして患者遺族が二つの医療機関に対して損害賠償を求めた事案において、医師らの過失を否定し、損害賠償請求を全部棄却した事例 - 札幌地裁平成２６年１１月１２日判決
掲載文献：医療判例解説Ｖｏｌ０５３ ２０１４年１２月号２８頁
腹部ＣＴ検査等から大腸癌の確定診断をしたかのような説明をされたことにより、精神的損害などが生じたとして損害賠償を求めた事案において、医師が大腸癌を疑ったことが医療水準から不合理とはいえない等として、損害賠償請求を全部棄却した事例 - 札幌地裁平成２６年１２月２４日判決
掲載文献：医療判例解説Ｖｏｌ５４ ２０１５年２月号１３６頁
下肢閉塞性動脈硬化症の患者に緑膿菌を感染させ敗血症の発症を見落とし死亡させたとして損害賠償を求めた事案において、患者が緑膿菌に感染したことから直ちに医師の過失が事実上推定されるものではない等として、損害賠償請求を全部棄却した事例 - 札幌地裁平成２７年３月２５日判決
掲載文献：医療判例解説Ｖｏｌ５６ ２０１５年６月号８３頁
食道癌手術後に感染症を発症し敗血症から死亡したのは、カテーテル管理や培養検査に注意義務違反があったためとして損害賠償を求めた事案において、仮に血液培養検査にてセラチア菌が検出されていても結果が変わらない可能性は払しょくできず、死亡との因果関係は否定される等として、損害賠償請求を全部棄却した事例 - 札幌地裁平成２９年５月２４日判決
掲載文献：医療判例解説Ｖｏｌ７１ ２０１７年１２月号２６頁
昼間胸やけや痛みがある旨を訴え心電図検査を実施したが特段の異常所見は認められなかった患者が夜間に再来して入院後約５時間後に死亡した事案において 医師が再来時及び入院時に急性冠症候群を疑って心電図検査を実施すべき義務はなかったとして、損害賠償請求を全部棄却した事例 - 札幌地裁令和２年１月２２日判決
掲載文献：判例時報２４５４号５５頁
果物ナイフで頚部を刺され、搬送先の病院において血気胸と診断された患者について、緊張性血気胸を生じたことにより死亡したとは認められず、止血のための緊急手術終了時までの間及び同手術終了後の各時点において、執刀医に胸腔ドレナージを実施すべき注意義務があったとはいえないとして、損害賠償請求を全部棄却した事例 - 札幌地裁令和２年３月２５日判決
掲載文献：医療判例解説Vol８８ ２０２０年１０月号７６頁
呼吸不全患者に実施すべき医療措置を講じず、相続人に死亡にかかわる医学的機序等について報告しなかったとの主張に基づく損害賠償請求が全部棄却された事例